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公開日:2026年8月28日

今後、アパート売却を行う予定がある方、もしくは検討されている方に向けて、「アパート売却を成功させるコツ」の中でも特に「売却のタイミング」について焦点を当て、詳しく解説しています。

アパート売却のタイミング

アパート売却のタイミングは、下記の5つです。

【アパート売却の5つのタイミング】
タイミング 効果・理由
築年数20年以内だと有利 効果:建物の状態が良く収益性も安定しているため、売却価格を高く設定できる可能性がある。
理由:築浅のため、修繕費がかからず入居率も安定しやすい。
大規模修繕の後 効果:買主からの評価が上がり、売却しやすくなる。
理由:当面大きな修繕が不要なため。
減価償却が終わる前 効果:税金対策の面で有利になる。
理由:減価償却が終わってから売却すると譲渡所得が膨らむため。
稼働率90%以上を保てているとき 効果:高額売却が期待できる。
理由:高い収益性が見込め、投資家が手を出しやすい魅力的な物件になるため。
所有期間5年超になったとき 効果:売却時にかかる税金を抑えられる。
理由:5年超経過している場合には「長期譲渡所得税」が適用されるため。

①築年数20年以内だと有利

築年数15年と21年で売却した場合を比較してみます。
条件は、新築時の年間家賃収入600万円、木造一棟アパートです。

【築年数15年と21年で売却した場合の比較】
項目 築15年 築21年
年間家賃収入 528万円 486万円
買主の期待利回り 8.0% 9.8%
想定売却価格 約6,600万円 約4,960万円

※表面利回り(運営経費控除前)で試算

築年数が20年を超えてくると買主はリスクを考え高い利回りを要求してくることが多いため、売却価格が下がります。

築浅だと修繕費も多くかからず入居率も安定します。
その結果、収益性も安定するため、売却価格を高く設定できる可能性があります。売却は築年数20年以内に行うとよいでしょう。

②大規模修繕の後

大規模修繕は、木造10戸・1K・2階建ての場合、300万〜350万円かかると言われています。

【木造10戸・1K・2階建ての大規模修繕の費用目安】
工事項目 費用目安
屋根塗装(カラーベストの塗り替え等) 約72万円
外壁補修・塗装 約88万円
防水工事(外廊下・階段・ベランダ) 約112万円
鉄部塗装 約50万円
合計 約322万円

大規模修繕後であれば、当面大きな修繕が不要になります。
直近で修繕費を負担する心配がないというだけで、買主にとっては大きなメリットになります。

その結果、買主がつきやすくなります。

③減価償却が終わる前

減価償却が終わってから売却すると譲渡所得が膨らんで、売却時の税金が増えるので、減価償却が終わる前に売却するのがおすすめです。

木造アパートの法定耐用年数は22年です。つまり、築22年を超えると減価償却費を経費に計上できなくなり、その後に売却すると取得費が目減りした状態で譲渡所得が計算されます。

実際にどれくらいの差が出るか、減価償却が終わる前と終わった後で比較してみます。
建物2,000万円・土地3,000万円で取得した木造アパートを、4,000万円で売る場合で試算しました。

【築15年と23年(減価償却終了後)で売却したときの金額の比較】
項目 築15年で売却 築23年で売却
(償却終了後)
建物の簿価 約620万円 1円(備忘価額)
取得費(土地+建物簿価) 約3,620万円 約3,000万円
譲渡所得(譲渡費用150万円と仮定) 約230万円 約850万円
譲渡所得税(20.315%) 約47万円 約173万円

※新築で取得した木造アパートを定額法(償却率0.046)で償却した場合の試算です。

減価償却後に売却すると譲渡所得は、620万円増え、譲渡所得税は、126万円多くなります。

償却期間が残っている物件は、買主にとっても購入後の節税余地があるため、評価されやすい傾向があります。

減価償却について詳しく知りたい方は下記の記事をご覧ください。

④稼働率90%以上を保てているとき

収益還元法で価格が決まるので、稼働率の差はそのまま価格差になります。

木造10戸・満室想定家賃600万円(月5万円×10戸)、還元利回り8%のシミュレーションをしてみました。

【稼働率90% と80%の売却比較】
稼働率90% 稼働率80%
年間純収益(NOI) 432万円 384万円
収益還元価格(利回り8%) 5,400万円 4,800万円

※運営経費を収入の20%として引いています
※実質利回り(運営経費控除後)で試算

稼働率10ポイントの差が600万円の差になります。
稼働率が90%以上あれば売却を考えるタイミングです。

⑤所有期間5年超になったとき

所有期間が5年超(長期譲渡所得)と5年以下(短期譲渡所得)の税額を比較しました。

【譲渡所得別の長期譲渡所得と短期譲渡所得の税額の差 比較】
譲渡所得 長期の税額
(20.315%)
短期の税額
(39.63%)
差額
500万円 約102万円 約198万円 約96万円
1,000万円 約203万円 約396万円 約193万円
2,000万円 約406万円 約793万円 約387万円
3,000万円 約609万円 約1,189万円 約580万円

5年以下で売却を検討されている方は、もう少し所有し続けることをおすすめします。

なお、長期・短期の判定は「売却した年の1月1日時点」で所有期間が5年を超えているかで行われます。取得日から5年経過していても、その年の1月1日時点で5年以下であれば短期譲渡所得として扱われるため、売却時期の設定にはご注意ください。

アパートをより高く売却する「コツ」を詳しく知りたい方は、以下の記事をご覧ください。

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